マツモト建築芸術祭2024 ⑤ Three Elements
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2月23日(金)から3月24日(日)まで31日間の日程で開催中の「マツモト建築芸術祭2024」も明日最終日を迎えます。
旧松本市立博物館を会場にした芸術祭
旧松本市立博物館の建物を辿りながら芸術祭を楽しみました。
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地下へ降ります。
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河合政之 Masayuki Kawai
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Three Elements
イマジネーション imagination とは、映像 image を生み出すことだ。その力は人間だけでなく、火や水や風にも宿っている。それらはたがいに交わり合い、形を変え続けていく。イマジネーションの波は、流れてはまた円環を描いて戻ってくる。だがそのときにも、決して同じ形をとることはない。すべては繰り返すように見えながら、その場その時、一度限りのものである。
使われなくなった旧博物館の地下に眠る、ボイラーの群れ。その場所には今も、無骨な装置がかつて日々作り出していた、イマジネーションの気配が漂っている。明滅する電灯に浮かび上がる筐体、繋がり合ったパイプやケーブル。その中をノイジーな映像が駆け巡る。火と水と風がふたたび出会い、空間全体がイメージを生成する生命体となって蘇る。
このインスタレーション作品《三元素》内の映像は、ヴィデオ・フィードバックという手法によって作られている。アナログな回路の中を暴走する電子が、人智を超えた偶然的要素をはらんで、刻一刻変化する色や形、音を作り出す。
また会期中に別会場でおこなわれる《ヴィデオ・フィードバック・ライヴ・パフォーマンス》では、数十台の20-30年前の映像機材を用いて、同様の回路を構成する。リアルタイムで暴走するデータの流れにアーティストが呼応して、一瞬一瞬がユニークで決して再現のできない、イメージとサウンドの奔流が生み出されていく。
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地下にある施設を支えるボイラー室もアートを施し見せます。
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地下から1階に戻り2階へ
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階段を昇り下を眺めてみました。建物の重厚さを感じます。
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2階にあった休憩スペースから眺める松本城
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トイレのサイン
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トイレ入口
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3月23日(土) 18時〜 河合政之 ライブ・パフォーマンス開催
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3月23日(土) 18時(約30分程度)
どなたでもご自由にご覧いたただけます。
河合政之さんは、2009年より東京都現代美術館、東京都庭園美術館、ニューヨーク大学、マギル大学(モントリオール)、オンサイト・フェスティバル(台北国際芸術村)、メルボルン・フェスティバルなど国内外で広くライブパフォーマンスを行っており、近年では〈アートバーゼル香港 2018〉やパリの〈ASIA NOW〉など、海外を中心に発表されていました。そのコンセプチュアルでテクニカルなユニークさと完成度は、トーキョーワンダーサイト《トーキョー・エクスペリメンタル・フェスティバル 2012》特別賞を受賞するなど、高い評価を得ています。
〈ヴィデオ・フィードバック・ライヴ・パフォーマンス〉では、20-30年前に製造されたの数十台の映像機材を使い、変則的で複雑なシステムを構成します。元となる映像は何もなく、ただの黒い画面にかすかに含まれるノイズがアナログな回路によって増幅され、予測できない電子の暴走が引き起こされて、その流れにアーティストが呼応して即興演奏します。
刻一刻と変化し、その一瞬一瞬がユニークで決して再現のできない、イメージとサウンドの奔流が生み出されていく様子を、ぜひご体感ください。
3月23日(土)のメイン会場(旧松本市立博物館)の開館時間を、10時~18時といたします。
最終日3月24日(日)は、通常通り10時~17時となりますが、一旦クローズの後、18時よりマウス・オン・ザ・キーズのスペシャルライブ「PointillismⅡ」を行います(入場にはライブチケットが必要です)。
いよいよフィナーレ。旧松本市立博物館の歴史を刻む、最後の1ページとなります。多くの方のご来場をお待ちしております。
(公式サイトより)